カード事業の関連企業と専門用語について知っておきましょう。初心者の方にも分かりやすくご説明！ | クレジットカードの導入ならアイタウン

3つのクレジットカード事業社

クレジットカード会社は例えばVISAやMASTERといった国内・海外共にシェアが大きなブランドの他にも、日本国内で高い保有率を誇っているJCBカード、世界で最初のカードブランドであるDiners club、厳しい審査と高いステイタス性を持っているAMERICAN EXPRESSなどがあります。
クレジットカード事業者には大きく分けると3つの種類があり、各国際ブランドの他にも「イシュアー（カード発行会社）」と「アクワイアラ（加盟店管理会社）」という分類があります。

それぞれの会社の役割

イシュアー（カード発行会社）は各国際ブランドから発行ライセンスを得ることでカードを発行している企業で、カード会員（カードホルダー）と契約し代金を回収したり、後述のアクワイアラに対してカード会員の利用代金の支払いを行ったりする企業になります。
アクワイアラ（加盟店管理会社）の役割は、一般的には加盟店を統括している銀行・金融機関などを指しますが、日本の場合は同一の企業がこの両方をおこなっている場合が多くなっています。
国際ブランドであるVISAやMasterなどを含め基本的にこういった企業はカードの発行を行っていません（JCBを除く）。
国際ブランドは自分たちのブランドとライセンス契約したイシュアーがカードを発行するという仕組みになっています。

カードブランドの役割

多くの方はカードブランド＝カード発行会社とお思いかもしれませんが、実はそうではありません。国際ブランドであるVISA・MASTER両社の場合は基本的に「クレジットカードの発行は行っていません」。では一体何をおこなっている会社かというと、「決済サービス・ネットワーク」の提供を行っている決済機構になります。つまり、「VISA」や「Master」というブランド名がついている場合、その決済システムが利用できると言い換えられます。
カード発行会社であるイシュアーの主な役割は、クレジットカードを発行して利用者を増やすことにあります。一方で加盟店管理会社のアクワイアラは、加盟店の開拓や管理を行うことが主な目的になっています。
イシュアーはカード保有者と、アクワイアラはクレジットカード加盟店と密接な関係にあると考えればわかりやすいでしょう。
このような業務内容の違いにより、主にクレジットカード決済を導入したい店舗はアクワイアラに導入を依頼する必要があります。ですが会社それぞれで導入にあたっての審査基準、加盟店手数料、対応カード、締め日と入金日のサイクルと様々なものが異なってくるという点に注意が必要になってきます。

カード発行を行っているブランド

国際ブランドではカード発行は行っていないと書きましたが、カード発行を行っていないのは「VISA、MasterCard」のみになります。
クレジットカードには「プロパーカード」と「提携カード」の2種類があり、プロパーカードとは国際ブランドが自社発行しているものになります。例を挙げるとすればアメリカン・エキスプレスはプロパーカードを代表するブランドで、ブラックカードの元祖である「アメックス・センチュリオンカード」に憧れを持つ人も多いでしょう。
一方、VISA・MasterCardは自社ではカードの発行を行っていないので提携カードのみとなります。

この点は一見すると決済導入とはあまり関係のない話にも思えますが、そうでもありません。
クレジットカードの所持率はプロパーカードの方が少なくなっていて、提携カードの方が多くなっていて、多くの企業と提携してカードを発行しているVISA・MasterCardの場合、アメリカンエキスプレスと比べても保有者が多く、知名度が高いことが伺えます。
この点から考えると、もしもクレジットカード決済を導入したいと考えた時に所有者が少なく利用機会があまりなさそうなアメリカン・エキスプレスに対応するよりも、VISA・MasterCardに対応する方が決済利用の確率は高くなると言えるでしょう。
とはいえ日本ではJCBがアメリカン・エキスプレスの代理店も兼ねているので、VISA・MasterCard・JCBに対応すれば有名国際ブランドは網羅できるので心配いらないかもしれませんね。

イシュアー（カード発行会社）役割

イシュアーはカード発行会社とも言い、主な事業内容はカードの発行、カード保有者へのサービスとサポート、入会審査や利用者管理など、カード保有者に対して密接な関係性があります。
加盟店への決済導入ではあまり関係がないように思えますが、カードが利用された際に利用者に対して料金の請求と徴収を行い、後述のアクワイアラ（加盟店管理会社）に対して支払いをおこなっています。
つまり、加盟店で支払われた金銭は実際にお客様の口座から直接支払われているのではなく、一度イシュアーが立て替えて支払い、後ほど利用者から回収するという流れになっています。

イシュアーにもたくさんの種類があり、銀行系（三井住友銀行、UCカード）、流通系（クレディセゾン、イオン）、信用系（オリコ、ライフ）などが代表的です。各ブランドによってのメリット・デメリットについては、自分がカードを持つ際には熟考すべきでしょうが、加盟店としては特に気にすることはあまりないでしょう。
ですが加盟店側として気にするポイントとしては、「できるだけ多くのブランドに対応する」ことに尽きると思います。
VISAのカードを決済したい場合、VISAの加盟店になる必要があります。MasterCardでも同様です。この「たくさんのブランドに対応すること」が簡単そうで意外に難しく、そこは導入代行会社の腕の見せ所となってくるわけです。

アクワイアラ（加盟店管理会社）の役割

加盟店管理会社であるアクワイアラは、すでに加盟店になっている方にとっても、これから加盟店になる方にとっても、密接な関係にあると言えます。
アクワイアラは新規加盟店の開拓を行いカード決済のインフラを導入すること、加盟店の売上げ代金をイシュアーから回収しての入金業務などが主な業務になっています。
クレジットカード決済を導入する際のポイントである「手数料（加盟店手数料）」を数％、決済金額から受け取ることできるので、加盟店を増やすごとに利益になっていく仕組みとなっています。
カード決済に必要なCAT端末機は、通常の方法で購入すると数万円という値段になる場合もあります。ですが加盟店を多く募ることで直接利益につながっていくアクワイアラでは、端末機の値段を無料で貸し出している場合が多くなっています。
日本の場合はイシュアーとアクワイアラを同一企業が兼ねる場合も多く、日本唯一の国際ブランドであるJCBの場合もブランド会社、カード発行会社、加盟店管理会社の3つ全てを兼ねています。